い草は熊本県八代市産。
低(減)農薬有機肥料栽培 泥染めなし(すっぴん)、または農薬不使用栽培 天然泥染め。
有害な着色剤、抗菌剤、防カビ剤などは一切使っていないので赤ちゃんにも安心。
高品質ない草なので肌触りが良く、耐久性に優れます。
い草の1本1本が太く密度があり、織りにも丈夫な糸を使用し、畳の目が詰まっています。
はじめに
新畳(表替え)は、使用する前に乾拭きをして白い粉(染土)を拭き取ります。タオルのようなもので、拭き残しのないように丁寧に拭いてください。(泥染め畳表)
すっぴん畳表には粉はついていません。
日常のお掃除
掃除機を強くかけると畳表を傷め易いので、畳の目に沿って軽く触れる感じでゆっくりとかけてください。
拭き掃除をするときは固く絞った雑巾で畳の目に沿って拭きます。 水が垂れ落ちるような絞り方は絶対にしないでください。(脱水機で絞るのがいちばんです)
また、お湯を使うと早く乾きます。
畳は湿気が禁物です。畳を長持ちさせるためにもダニの発生を防ぐためにも、年2回程度の畳干をしたいものです。春と秋のよく晴れた日、畳を干す場所のない場合は畳を上げビールびんやジュース缶などを置き、風を通すだけでもよいです。
畳の上にジュータンやカーペット等の重ね敷きは禁物です。ダニやカビの発生を促します。
畳は天然のい草でできています。直射日光を浴びると急激に変色します。
畳は生きています。
空気(C02)を浄化する力を持っています。
正しい使い方をすれば畳の魅力を発揮します!
畳のリフレッシュには「裏返し」と「表替え」、「畳替え(新調)」の方法があります。
裏返し
新畳を入れてから1~2年目頃畳が日焼けしたり、傷み始めたら畳表を裏返しにして張り替えます。(畳表の質や、畳表の傷み具合によっては、裏返しができない場合もあります。)
表替え
裏返しをした畳表も傷んできたら畳床をそのまま活かし、新しい畳表に取り替えることを言います。3~5年目頃が適当です。
裏返しや表替えの場合には畳のヘリも新しく取替えます。
畳替え(新調)
畳床も含めて畳全体を新品に替えることです。適度な弾力性がなくなったり、凸凹が激しくなったり、大きな隙間ができてきたら、畳替えの目安です。
わら床は大事に使えば20~30年はもちます。
床下の湿気、室内の換気に注意し使用して下さい。
原因
カビは土や空気中に多く散在し、空気のあるところにはカビが存在します。相対湿度70%以上でカビの発生が始まります。加湿器の使用、石油ストーブの使用(水分を多く発散します)に注意しましょう。梅雨時には部屋を閉め切った状態ではカビが発生します。特に新築住宅の場合、建築仕上資材の含水率が高い場合があります。
カビが発生してしまったら・・・
天気のよい日には窓や戸を開け室内に風を入れて下さい。
食酢や酸素系漂白剤を水でうすめたものを雑巾に含ませ、ゴム手袋をして畳の表面のカビを拭き取ります。その後消毒用アルコールを布に浸み込ませるか、霧吹きで吹き付けててこまめに拭き取って下さい。
漂白剤が強いと畳の青さまで漂白しますのでご注意下さい。
畳床は加熱処理をして卵や虫を殺してから出荷しても、生活の中の虫は条件さえ整えば、いつでもどこからでもやってきます。
ダニが存在しないのは火山の火口くらいだと言われているほど、虫は地球上のいたるところに生息しています。近年の住宅は高気密化され冷暖房が普及し人にとって住みやすくなりましたが、虫にとってもたいへん住みやすい環境となりました。湿度、温度、餌などの条件が揃ったときには、大繁殖して大量発生することもあります。
住宅内でよく見られる虫は、コナチャタテムシ、コナダニ、チリダニなどです。チャタテムシやコナダニはカビや食品を、チリダニは人や動物のフケやアカを主食にしています。
中でも最近特に多いのはチャタテムシで、畳の材質に関係なく発生します。これらは畳から発生するのではなく、屋内の別の場所や屋外からやってきて、畳床と畳表の間または畳床と床板の間の餌のあるところに入り込み、繁殖して表に出てくるのです。
チャタテムシが発生したら、部屋の換気をよくし湿度を下げて、丁寧に掃除機をかけお湯で拭き掃除をしてください。根気よく何日か続けていればいなくなります。もし大量発生してしまったら畳屋さんに畳の加熱乾燥をしてもらうしかありません。
虫が発生するのは新しくして2年以内の畳がほとんどです。畳の材料は天然の稲わらやい草ですので、これらが枯れて栄養分がなくなりさらに乾燥すれば、餌であるカビが発生しなくなり虫の繁殖も抑えられるのです。カビを発生させないためには、室内を温度25℃以下、湿度75%以下に抑えることです。まず日常のお掃除と換気をよくし、湿気の多い季節には除湿器を使うなどして室内の環境を整えてください。
ヤマトシミ(シミ類)
形態 |
体長10mm前後、羽はなく、3本の尾があるように見えます。表面は銀色の光沢のある粉に覆われています。
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生態 |
年3~4回発生します。家の中では押入や本棚などに潜んでいます。飢餓に強く、絶食状態で1年以上も生存します。書籍や糊付けされた本(和紙)や掛軸のデンプン糊をかじります。また、小麦粉やパンなどもかじります。
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被害 |
刺咬もせず、不快感を感じるぐらいです。
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駆除 |
特に駆除する必要はありません。乾燥に弱いので、定期的に虫干しを行うことが大切です。
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コナチャタテ(コナチャタテムシ類)
形態 |
体長は1~1.3mmで淡褐色~鈍褐色をしています。頭部は赤褐色で、腹部の第3~7節と8節の側方後縁が褐色を帯びています。体は軟らかく、羽が有るものと無いものがあります。口器が発達していて、触角は糸状です。同じ仲間に、カツブシチャタテ、ソウメンチャタテなどがいます。
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生態 |
行動は活発で野外にもいますが、室内のホコリの中にもよく見つかります。卵から1カ月ぐらいで成虫になり、5~6カ月生活します。屋内では、湿度の高いカビの生えた場所などで生活しており、食器棚や本棚、畳、壁紙、乾燥食品などに多く見つかり、夏期の高温多湿時や長期間留守にしていた部屋などで大発生することがあります。
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被害 |
刺したりしませんが、ダニとよく間違われます。消化管内に大量のカビ胞子を持っているので、アレルゲンとしての注意が必要です。
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駆除 |
少しならば駆除する必要性はあまりありませんが、チャタテムシが大発生するとカビの発生も考えられるので、換気と清掃に努めて下さい。熱処理(専用の熱窯で高温殺虫)も効果があります。食品に発生した場合は、乾燥や加熱すれば駆除できます。
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タバコシバンムシ(シバンムシ類)
形態 |
成虫の体長は1.7~3.1mm、黄赤褐色で、黄色の細毛が密生し、やや光沢があります。ジンサンシバンムシとよく似ていますが、丸みがあることと触角の形で区別できます。
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生態 |
年2~3回発生し、冬期でも見られます。乾燥麺や干ししいたけなどの乾燥食品を食害するほか畳からも発生します。
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被害 |
食品を食害するほか、シバンムシアリガタバチ(人の皮膚を刺し、痒みをおこす)の寄主になるため、発生があったら注意する必要があります。
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駆除 |
発生場所の発見に努め、取り除くことです。思いも寄らない所に置き忘れた乾燥食品などで発生していることがあります。畳に発生している場合、裏側に小さい加害した穴があいていたり、床面に死骸が見つかったりします。シバンムシアリガタバチの発生がなければ、急いで駆除する必要はありません。
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シバンムシアリガタバチ(ハチ類)
形態 |
名前のとおり「アリ」の形をしている「ハチ」であり、よくアリと間違われます。成虫の雌は体長2.0~2.5mm、体色は光沢のある赤褐色、触角は頭部と同じ長さで12節からなっています。羽はありません。腹部末端から産卵管が少し突出しています。雄は体長1.5mm前後で羽があります。体色は雌に比べて黒褐色のものもいます。
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生態 |
バコシバンムシ(甲虫の仲間)の幼虫に寄生します。1匹の幼虫に数個~10数個産卵し、その中に通常1個体の雄が含まれ、寄主の上で交尾しまもなく死滅します。雌は寄主を求めて活発に移動します。タバコシバンムシは、主に乾燥した植物を餌にしていますが、乾燥した動物死体でも育ちます。小麦粉、ココア、ビスケット、素麺、乾椎茸、漢方の生薬、魚粉、その他畳も加害します。
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被害 |
雌の成虫だけが刺し、気温が20℃以上になると活動を始めるので、4月下旬から被害がでます。暖房された部屋では冬場でも活動します。かゆみは1週間から10日間ぐらい続きます。
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駆除 |
アリガタバチの駆除は、寄主となるシバンムシの幼虫駆除が重要となります。食品に発生している時は、それを取り除き、畳から発生しているときは熱処理します。
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ミナミツメダニ(ダニ類)
形態 |
体長は 0.5mm前後で、体色は乳白色です。触肢は強大で末端の爪も発達しています。
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生態 |
コナダニやヒョウヒダニなどのダニ類やチャタテムシなどを捕まえて、体液を吸います。2~3年位の比較的新しい畳に発生する事例が多く見られます。
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被害 |
ツメダニの数が一定数以上増えてくると、被害が起こるようです。首筋や腹部、足などの柔らかい部分を刺咬します。体液と共に唾液を注入するため、かゆみがおこります。かゆみは個人差があり、アレルギー体質の人はかゆみがひどく、1週間ぐらい続きます。
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駆除 |
畳やじゅうたんの中に住んでいるヒョウヒダニなど餌になるダニが多くなるとツメダニも増えるので、窓をあけて風通しを良くし、室内の乾燥に心がけます。一度被害が起こり始めると殺虫剤散布だけでは被害がおさまりにくく、畳の加熱処理が必要になります。
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コナヒョウダニ(ダニ類)
形態 |
体長は0.2~0.4mmの楕円形のダニです。体色は褐色がかった乳白色です。
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生態 |
室内のホコリ中に最も普通に見つけられます。畳、じゅうたん、布団や毛布など、人の生活に密接なところに生息し、人のふけや垢、食べこぼし等を餌として生活します。卵、幼虫、若虫、成虫と成長し、一世代は20~25日です。
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被害 |
刺したり咬んだりすることはありませんが、気管支ぜん息などのアレルギー疾患のアレルゲンとして問題になっています。虫体だけでなく、ダニの死骸や糞もアレルゲンとなります。
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駆除 |
家族などにダニアレルギー症患者がいる場合は、室内の総合的な駆除が必要です。日常的には、丹念な掃除と十分な換気による湿気の除去に心がけて下さい。特に、寝具類の管理が大切で、週1回の天日干しと電気掃除機によるダニの除去、シーツ交換を行いましょう。ベットや床面も3日に一度はていねいな掃除機がけを行います。押入にしまい込んでいるとダニが増えるので注意が必要です。
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ケナガヒョウダニ(ダニ類)
形態 |
体長は0.3~0.5mm。体色は透明感のある乳白色で、「ケナガ」の名前のとおり胴体部に長い毛が多数はえています。
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生態 |
10日間で卵から成虫まで 成長し、好条件に恵まれると1日に10個前後の産卵し急速に増えます。寿命は15日間くらい。乾燥に弱く70%以下の湿度ではあまり発生しません。低温には強く0℃で30時間耐えますが、高温に弱く35℃1時間で致死します。
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被害 |
食品害虫であらゆる食品類を食害し汚染する頻度がいちばん高いダニです。またカビも摂取するので、カビが発生するような温湿度環境下で異常発生することがあります。
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駆除 |
畳から発生した場合は、殺虫剤で駆除するよりも加熱処理してください。
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資料提供:みやぎの本畳床共同組合